「段々と寒くなってきたな」
「そうだね。でも、恭ちゃん、私たちって行動そんな変わらないじゃない?」
「そうだが、動く前は準備を怠らないようにな」
「はぁい」
「小さな怪我が大きな怪我に結びつく可能性もあるからな」
「そうだね」
剣士として、鍛錬で怪我が悪化など、三流もいいところという考えの二人。そして、そのために、鍛錬には細心の注意を払うし、怪我や病気も気をつける。体調管理というのは一人の人としても重要だからだ。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんお帰り」
「ただいま、なのは。珍しいね」
「たまたま目が覚めたの。さっきだけどね」
朝の鍛錬から戻ってきたらなのはが出迎えたことに、美由希はちょっと驚きだった。
「寒さで目が覚めたのだろう。顔は洗ったか?」
「うん。あ、お兄ちゃん、お姉ちゃん、おはよう」
「そうだったな。おはよう、なのは。それと、ただいま」
「おはよう、なのは」
仲が良い兄妹の図である。美由希、恭也は手を洗ってうがいをする。これも日課のようなものだし、その後シャワー(お風呂)に入る。風邪というよりも、汗かいたまま学校に行くのはちょっとという考えだからだ。そして、何時ものように日常が始まる。ちょっと違う秋と冬の間の頃の話。
PR