「恭ちゃんが」
「お師匠が」
「ししょーが」
「「「風邪引いた?」」」
今まで元気だったものが急に風邪などを引くとなると驚くというものだ。三人が同じ感じで言ったことで桃子となのはは首を傾げる。流石に人をやめてる運動能力などをもってしても病気には勝てないものなのだ。
「って、恭ちゃん普通に起きてるじゃない」
「そうですよ、桃子ちゃん」
美由希とレンの言葉に苦笑いを浮かべる桃子。恭也は何も言わずお茶を飲んでる。
「本人はいたって普通のつもりなんでしょうけどね」
「あ~、簡単に言えば、軽い風邪だから大丈夫なんだが、移らないようにしばらく部屋で寝てるって事を伝えたかったんだ」
「あ、声がかれてる」
そう、恭也の声は普段の声とはちょっと違ってガラガラだ。確かに風邪なのだろう。
「フィアッセあたりだと近づくなとしか言えないんだが、本人は丁度イギリスだしな」
「なるほど。それで、おししょーに軽いものですか」
「丁度休みでよかったです」
料理当番二人はそういうが恭也としては、休みの日は思いっきり鍛錬に明け暮れたりするもの。それが無いのは少しあれだ。珍しいともいえる。
「でも、昨日まで普通だったのに、どうしたの?」
「昨日からだを動かして、お風呂は良かったんだが、どうにもその後ちょっとぼーっとしていたのが悪かったみたいだ。皆も気をつけるようにな」
喉が痛いのか、またお茶を飲む。桃子はそんな様子の恭也にやれやれと思う。もうすぐ己が出かけるからこその心配はある。
「大人しく寝てなさいよ」
「分かってる」
親子の軽い会話。桃子はそのままお店へと行くつもりである。それぞれに送り出し、皆が皆、そのまま普段の行動に移る。ただなのはだけは恭也を見ている。心配なので、普段風邪を引かない恭也が引くのが。その翌日、恭也の傍に居たなのはが風邪を引くのだが余談である。
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