「エステル」
「はい?」
「あまり前に出ると危険だから、下がっててくれないか」
「え、ですが、ユーリとラピードにだけ任せるのは」
街、城から出た。そして、コア泥棒を探すのとフレンを追いかけるという行こうとする場所が似てるため途中まで一緒に行こうって事なのだが、ユーリとしてはエステルが前でガンガンに敵を切り裂いてるのを見ると少し思う事がある。それで怪我でもしようものなら後々フレンが怒り狂うことだろう。本人は自力で治せるっぽいのだが。それすらもちょっと問題があるように感じるのだ。
「ま、本当に危ないと思ったときは言うし、今の所、俺とラピードで事足りるし、その、ラピードにはアイテムを盗んでもらわないといけないから」
「あ! そうですね」
ラピードのアイテム強奪はユーリが考えたのだ。ラピードもそれに頷いてる。そのアイテムによってはグミやら食材が手に入る。色々と使うのでアイテム強奪が結構な稼ぎになる。それを言われてたのに倒してしまっては駄目だって事だ。
「ごめんなさい」
「謝らなくて良いぞ。次、気をつけたらいいから」
「すみません」
「良いから良いから。さ、行くか」
「はい」
もうすぐだ。もうすぐフレンにおいつけるはずである。ユーリとしても手がかりを求めて。下町をあんな風にした奴に容赦は必要ないだろう。森を抜けて、ハルルへ
盛大な物語の序盤だとこの時誰も予想してなかった。
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