「ダンジョンの中に行ってる間、私たち暇ね」
「たまお姉ちゃん、それは仕方ないよ。でも、皆見つかってよかったよ~」
「本当にね」
とりあえず全員揃って、此処での生活を楽しんでるというか満喫中。他の面々も建物の掃除や料理などそれぞれの分担がある中で生活している。勿論、勇者というか、微妙にヒロイン的な位置取りの貴明は今日もパーティを決めてダンジョンにもぐっている。元の世界に戻るために。
「向坂先輩」
「どうかしたの?」
「時間が空いたので、どうします?」
「そうね」
暇な時間、全員好きなことをしてるが、たまにダイニングのテーブルに全員が集まったりする。ある意味余暇の過ごし方としては間違ってる気がするのだが、貴明が帰ってこないことには何気にする事が分からない。なんせ、メイドロボから主婦からと揃い踏みだ。それぞれにすることなど高が知れてる。
「平和ね~」
「帰ってきたら、それも終りなんだけどね」
「このみ、それは言わぬが花よ」
貴明が帰ってきたら、またそれぞれが立場を利用して、あわよくばなどと考えてる。そう、それぞれが。それぞれで……恋に正直であるとも言える。
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