「カロル、大丈夫か?」
「うん、僕は大丈夫。ユーリ、ジュディスも大丈夫」
「ああ」
「ええ、大丈夫よ。でも、今回の依頼はこれで達成かしらね?」
戦闘を終えた三人はため息をつく。今回の依頼。それは、モンスター退治。といっても、それが普通のモンスターならギルドと帝國騎士とで協力で叩くのがほとんどなのだが、今回は違う。
「なんでこんなに一杯になったんだろうね」
「まぁ、それこそ分からないが正しいだろうな。リタやエステルが居たら何か分かるかもしれないが」
精霊と話が出来るエステルなら魔物の凶暴化や増加などの影響も精霊から教えてもらえたりする。勿論、精神力などを使うので疲れはするのだが。ジュディスもバウルと話せば出来るのだが。戦闘中にそんな余裕は無い。
「住みやすい環境だったのかもって言ってるわね。それだけじゃないでしょうけどね」
「天然の森の要塞みたいなものだしな。出入り口は一つみたいだったし」
「そうね。一方通行というよりも相手からしたら四方八方からになるしね。少し休みましょうか?」
「そうだな。なんか作るわ」
ユーリがてきぱきと準備をしていく。先ほどので回復アイテムがつきたとかは無いが、大量にいた敵はとりあえず沈静化してる。大きな魔物も倒したのでそのおかげだろう。
「これで沈静化して色々と出来たら良いのだけど」
「此処の木材が欲しいからと言ってもなぁ。正直、無駄に切るんじゃないぞって言わないと危ない気がするけどな」
ユーリはそういって少し違うところを見る。何か見えてるわけじゃないだろうが、ジュディスもカロルもその言葉に頷く。木々がたくさん短期間に芽吹き育つということは精霊の影響ということも考えられる。その怒りを買えば大変な事態にもなりえる。
「ま、後々は帝國とギルドに任せようぜ」
「そうだね。僕らはとりあえず魔物退治と少し木々を持ち帰るだけで良いだけだしね」
「そういうこった。ま、此処の木々が特殊だから少しで良いというのは助かるけどな」
「だね」
魔術師たちの依頼でもあり、帝國も関わる依頼。ギルドからも認可されてだ。三人はそれぞれバウルが降りれそうなところまで出る。今回ラピードはフレンの所に出張である。お届け物なのだが。ちなみに運び物は手紙であったりする。
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