日記のため、ホムペに設置
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「蒸し暑いね」
「水分補給とか忘れずにな」
「うん」
「熱中症とかになったら大変だしな」
美由希と恭也はペットボトルに飲み物を入れて、木刀などを持つ。鍛錬は必要だからこそ、日課として取り入れてる。だが、その過程で熱中症などは危険なものだ。自然的なものにはいくら御神の剣士と言えど危険が伴う。そのために、夏場になると鍛錬にお茶などを持ち込む。その量が普段より増えるのだ。
「今日は走りこみ。その後打ち合いだ。休憩時間中に飲み物は必ず飲むようにな」
「分かりました。師範代」
返事を聞いて恭也が頷く。そして、お互いにもう一度頷くと走り出す。神社へと走っていくのだ。
「あ」
「む」
二人同時に声を上げる。そして一気に水が振ってきた。雨である。急な雨に二人はぬれねずみだ。鍛錬の途中。剣戟の最中。美由希は恭也を見ようとして己が空を見上げたことが油断に繋がったと考えた。恭也はその隙で美由希に致死なみの一撃を繰り出していた。勿論寸止めである。
「負けました」
「ま、凄くずるい勝ち方だがな」
「あはは。でも、私の油断だね」
「すぐに気づいたからな。良しとしておこう。じゃあ、今日はこれまで」
「はい」
荷物を纏めて帰る。そんな二人。とある梅雨の鍛錬風景だった。