「ラティ、少し頼みがあるんだが」
「ん、何? シウス」
戦闘も終えて、料理を食べてる。お昼時だし、丁度良いだろうという考えからだ。先に進むからこそだ。そして、シウスがラティに声をかけるのは何時ものことだが、ちょっとだけシウスの様子が違った。
「この後腹ごなししねぇ?」
「良いよ」
「腹ごなしってなに?」
「食後の運動だよ。ほら、丁度良い感じで来るし」
食事などの間、魔物の脅威が消えるわけじゃない。何よりすぐさま襲ってくる事だってある。だからこそだ。危険感知という技でシウスは気づいていたのだ。
「私も動いて良いのかしら?」
「良いですよ。ちょっと数が多いですね」
「だな」
シウス、ラティは分かってるようだが、イリヤは周囲を見回す。そして、見てて気づいた。
「本当に多いわね」
「ま、仕方ないわな。食事中と睡眠時は無防備だからな」
「それに此処を通る人も少ないんでしょう」
「だな」
三人は暴れながら進む。この先、更に大きな運命に巻き込まれる事になる…
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