「フェイトちゃん、学校はどう?」
「アリサやすずかも色々教えてくれるし楽しいよ」
「そっか。良かった」
「はやてがもうすぐだって言ってたよね」
「もうすぐ許可が出そうって言ってたからね」
楽しみにしてるというのは本当だ。あまり学校に行けてないのを考えると行くのが楽しみなのと不安なのが半々だろう。本人は漏らして無いので分からないが。
「そういえば、フェイトちゃん、さっき、先に出て行ったけど私と同じだったけど、どうかしたの?」
「あ~、ん~、告白されてた。断ったけど」
「なるほど。フェイトちゃん、美人だからね」
「今はそういうの考えられないから。余裕が無いっていうか、ね」
「そういうもの?」
「うん」
なのはの言葉にフェイトは答える。告白はこのごろ増えてる。それでもフェイトとしては受ける気が今の所無い。誰かと付き合うとなれば隠し事は難しい。魔導師であることも言わないといけないだろう。
「なのはだって断ってるでしょ」
「ま、まぁ、それはね」
付き合うにはまだ早いと思ったり、友達では駄目なのかと考える。確かに恋人同士というのは憧れも幻想もあるにはあるが、そこと現実をはかりにかけて結局断るのだ。
「とりあえず、帰ろうか。今日は仕事無いわけだし」
「そうだね。あ、なのはの家寄っていっても良い? お母さんにシュークリーム買っていくから」
「良いと思うよ。リンディさん、甘いの好きだもんね」
「そうだね」
そして、二人はそのまま歩いていく。喫茶翠屋へと……
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