「カロル、買い物行こうぜ」
街について、まずアイテムの買出しと色々と話を聞く。ギルドを立ち上げて情報も重要だというのがわかってるからだ。だから、買出しついでに色々と話を聞きに行くのも大体してる。
「エステルとリタとジュディスとレイブンは?」
「エステルとリタは二人で話してるって。ジュディは散歩ついでに話を聞きまわるって。レイブンは倒れてる」
「倒れてるって?」
「ジュディのお風呂を覗こうとしたみたいで、リタがスプラッシュで打ち上げたところを、ジュディにやりで突かれてた。回復は自分でしろってことで寝てる」
「なんだかレイブン、はっちゃけてるね」
「あんなおっさんにはなりたくないよな」
「後でうちのメンバーに手を出したことに関して賠償請求できるかな?」
「してみる価値はあるんじゃないか? しかし、カロルも恐ろしいことをさらりというなぁ」
カロルの成長振りにユーリは少し頬を引きつらせた。良い方向に成長したのか、してないのか今ひとつ分からない。自分も遊んだほうだし、何とも言えないのがユーリである。何より、もう決めたのだ。
「ユーリ、グミどうする?」
「ライフボトル中心でグミはオレンジとかかな? 後は食材だな」
「そうだね」
買い物をしながら店員さんと話をする。なんだかんだで色々と話す。最近の情勢から目新しいこととか。新しい話題はそんなに見受けられないのは良いことだ。
「そういえば、カロル」
「なに、ユーリ?」
「ジュディがあそこに居るんだが、助けたほうが良いかな?」
「ユーリに頼むよ」
ジュディスは男の人にナンパされていた。それを苦笑いでどうしようと視線を彷徨わせる。もとよりこういうのが多々あるのはジュディス。慣れてないことは無いが、最近は動き回っていて無かったから安心していたのだが。
「ジュディ、待たせたか?」
「ちょっと遅刻じゃないかしら? ごめんなさい、この人と待ち合わせしてたの」
「うほ、良い男」
ユーリとジュディが引きつった。男性は二人居た。そして、一人は女性。もう一人は男性のほうだった。ユーリはジュディスの手を取ると、走った。
「あら、強引ね」
「ジュディ」
「なにかしら?」
「俺にその手の趣味は無い」
「そうよね。あったら、エステルが嘆くわ」
「そうなのか?」
ユーリは首を傾げる。その様子にジュディは困った顔をするだけだ。どこか抜けてるなぁと思うのみだ。これはお互いのことだから。ジュディも走る。流石にリアルでああいうのは気色悪いだけなのだ。この様子を見ていたカロルは何があったか知らず、そして、逃げる二人を見て情報収集をしながら宿に戻るのだった。息を乱した二人は街の外で魔物をだいぶ狩りストレス発散をしたとか。ちょっとの間魔物が減ったとか。美女二人が暴れてると翌日に情報となるが、真相は誰も知らない。
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