「津田、どうしたんだ? マスクなんてして」
「ちょっとアレルギーでくしゃみが、ふえっくしゅ!」
盛大なくしゃみの音に生徒会の面々が津田を見る。
「しかし、そんな気にしなくても良かったんじゃないの?」
「いえ、流石につばやら、鼻水が飛んだりは良くないかと」
「津田くん、そんなこと気にしなくて良いんだぞ」
会長の言葉に津田の返し、アリアが返していた。あまり気にはしてないというが、女性たちの間に男が一人だからこその気遣いみたいなものだ。
「しかし、花粉症だったのか?」
「いえ、今日だけだと思いますよ。風邪かもしれないので、って事ですし」
「そうか。じゃあ、今日は放課後残らなくて良いぞ」
「そうですか?」
「ああ。アリアと萩村とで頑張るし」
萩村は少し驚いた顔をしていた。お昼に会っていたのだが、萩村としては困ったことである。なんせ突っ込み不在というのは疲れるのだ。特にこの会長とアリアの二人が揃うと尚更だ。
「萩村頑張れ」
「津田~、あんた、私に恨みでもあるの? というか、軟弱すぎじゃない!?」
「そうは言うが、津田も自家発電で夜遅くまで起きててとかあるということだろう」
「違いますから! ぶえっくしゅ」
派手なくしゃみにアリアがあらあらと声をあげる。
「違うわよ。しのちゃん。津田くんのことだから、勉強してたのよ」
「それも違います。生徒会の仕事がたまってしまったので消化していて夜遅くになっただけです」
「でも軟弱すぎじゃない?」
「今度からもう少し鍛えるよ。萩村」
「まぁ、それなら仕方ないわね」
しかし、困るのは突っ込み大量ということ。
「では、これで」
「まぁ、前日までのが響いたのだろう。ゆっくり休むようにな」
「はい」
翌日、突っ込み不在のあおりを受けて、萩村が津田に抱擁をした。それを見た面々は更に突っ込みを大量に受けることになるのだが、それは翌日のこと
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