「皐月さん、何をなさってるのでしょうか?」
「え? お兄ちゃんを起こすために、裸エプロンっていうのを」
僕の部屋でそんなことをなさる実の妹は、困ったチャンであると思う。それに関して好かれてるというか、愛されてるなぁという自覚はあるものの、これでも付き合ってるというか、これから先も愛し合う予定の女性が居る僕としてはどうにかしてこの現状を脱却したいものだ。父さんも母さんもこのあたり寛容というか、諦めたというか。
「さ、つ、き、さ、ん」
笑顔の殺意。というか、怒気。友達だけどライバルみたいな二人が怖いです。輝夜ちゃん、僕を助けてください。
「ん~、もう見つかっちゃいましたか」
「やろうとしてる事が分かりますから。さ、皐月さん、早く朝食食べないと遅刻しちゃいますよ」
「そうだね。お兄ちゃんも早く着替えてね」
下着やら服を全部持って行く皐月。後ろ姿見せたら駄目だと思う僕だが、言う勇気は僕にはありません。その眼福光景を見ながら、今度輝夜に裸エプロンしてもらえないか頼もう。そう考えるあるときの朝だった。
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