日記のため、ホムペに設置
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「ラティ、少し頼みがあるんだが」
「ん、何? シウス」
戦闘も終えて、料理を食べてる。お昼時だし、丁度良いだろうという考えからだ。先に進むからこそだ。そして、シウスがラティに声をかけるのは何時ものことだが、ちょっとだけシウスの様子が違った。
「この後腹ごなししねぇ?」
「良いよ」
「腹ごなしってなに?」
「食後の運動だよ。ほら、丁度良い感じで来るし」
食事などの間、魔物の脅威が消えるわけじゃない。何よりすぐさま襲ってくる事だってある。だからこそだ。危険感知という技でシウスは気づいていたのだ。
「私も動いて良いのかしら?」
「良いですよ。ちょっと数が多いですね」
「だな」
シウス、ラティは分かってるようだが、イリヤは周囲を見回す。そして、見てて気づいた。
「本当に多いわね」
「ま、仕方ないわな。食事中と睡眠時は無防備だからな」
「それに此処を通る人も少ないんでしょう」
「だな」
三人は暴れながら進む。この先、更に大きな運命に巻き込まれる事になる…
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「フェイトちゃん、学校はどう?」
「アリサやすずかも色々教えてくれるし楽しいよ」
「そっか。良かった」
「はやてがもうすぐだって言ってたよね」
「もうすぐ許可が出そうって言ってたからね」
楽しみにしてるというのは本当だ。あまり学校に行けてないのを考えると行くのが楽しみなのと不安なのが半々だろう。本人は漏らして無いので分からないが。
「そういえば、フェイトちゃん、さっき、先に出て行ったけど私と同じだったけど、どうかしたの?」
「あ~、ん~、告白されてた。断ったけど」
「なるほど。フェイトちゃん、美人だからね」
「今はそういうの考えられないから。余裕が無いっていうか、ね」
「そういうもの?」
「うん」
なのはの言葉にフェイトは答える。告白はこのごろ増えてる。それでもフェイトとしては受ける気が今の所無い。誰かと付き合うとなれば隠し事は難しい。魔導師であることも言わないといけないだろう。
「なのはだって断ってるでしょ」
「ま、まぁ、それはね」
付き合うにはまだ早いと思ったり、友達では駄目なのかと考える。確かに恋人同士というのは憧れも幻想もあるにはあるが、そこと現実をはかりにかけて結局断るのだ。
「とりあえず、帰ろうか。今日は仕事無いわけだし」
「そうだね。あ、なのはの家寄っていっても良い? お母さんにシュークリーム買っていくから」
「良いと思うよ。リンディさん、甘いの好きだもんね」
「そうだね」
そして、二人はそのまま歩いていく。喫茶翠屋へと……
「桐葉」
「なに、伽耶」
「支倉を呼び出せ。携帯とやらで呼び出せるだろう」
「呼び出せるけど、急にどうしたの?」
伽耶の急な申し出に私は戸惑いつつも、携帯で彼にメールを出す。私や千堂さんを受け入れた彼だが、なんだかんだで千堂一家の親子関係改善にも一役かった人物だ。色々と恩もあるのだが、伽耶は何かと支倉くんを気に入ったみたいで、こうやって呼び出す。一応休みの日と遠慮というか、考えてはくれてるみたいだけど。
「着てくれるって」
出してすぐにレスが来た。すぐ行くって言ってくれるあたり大助かりだ。拗ねると大変だし。これでもだいぶ丸くもなったし、良い方向に進んでるのだと思うのだけど。
「桐葉、ありがとう」
「良いのよ。このくらいなら」
「私も携帯買おうかのう」
「そうするといいわ」
私でも使えるのだし、大丈夫だろう。しかし、どうなんだろう。私に連絡溶かしてきそうで恐ろしい限りだ。一応授業もあるわけだし、こういってはなんだが、伽耶は学園の理事だし。
「でも支倉くんに用事ってどうかしたの?」
「あ~、たいした事じゃないんだが、私や桐葉では、娘に何かあげたい場合とかの経験が無いだろう」
「息子には無いんだ」
「あやつにはあやつで欲しいものを聞いたら答えてくれるからな」
「なるほど」
一家団欒をちょこちょこと取っていて話したということだろう。私はその席は辞退するので分からないけど、確かに私じゃあ分からないわ。
「誕生日とかでは無いが、今まで迷惑をかけたからな。何かしてやりたい」
「その気持ちだけで十分喜んでると思うのだけど」
「それはそれ。これはこれだ。何より私が何かしたいからな」
「そう。それじゃあ、その席には私は一緒に居ないほうが良いのかしら?」
「いや、居てくれ。お前の意見も聞きたいからな」
「分かったわ」
三人で悪巧み。ふふ、楽しいかもしれない。別にプレゼント渡すだけだけど、伽耶は中身と渡すことに集中してるけど、何か違う趣向も凝らしたいものね。毎回私が追い回されたり、追いかけっこしたりだったから。たまには私が罠を張り巡らしたいわね。支倉くんは乗ってくれると良いのだけど。乗るでしょうね。なんだかんだで楽しい事を楽しめる人だから。
「舞」
「祐一、こっち」
病院の前で祐一と舞は待ち合わせしていた。今日は二人にとって大切な友人の退院の日だ。怪我酷かったので病室で試験も受けてた。倉田家の大きさが分かる。舞としても大学は行くということで受けていた。そして、今日は2月の末。その後卒業式も控えてる。
「待たせたか?」
「大丈夫。それより佐祐理のところに行こう。荷物も持ってあげないと」
「そうだな」
あまり会えなかった祐一だった。祐一にとってしてみれば、あの時入院前に会って以来あってない。佐祐理が連れてこないで欲しいと頼んだのだとか。祐一としてもその願いを聞き入れたに過ぎない。
「失礼します」
ドアをノックして中に入ると私服で何時もの佐祐理が居た。
「いらっしゃい、舞、祐一さん」
「佐祐理、退院おめでとう」
「おめでとうございます。荷物持ちますよ」
「あはは~、ありがとうございます。ちょっと荷物が多くてどうしようか考えてたんですよ」
お見舞いの品とか、色々と多いのだ。舞と祐一は、荷物を受け取る。
「卒業式に間に合ってよかった」
「はぇ?」
「だって、花束二人に渡したいじゃないですか」
「あはは~、祐一さんってば、舞だけじゃないんですか?」
「そんなことないですよ」
祐一も笑顔で二人に渡すためって事で花束を買ってる。受け取りは卒業式当日の朝である。他の在校生も大概そういうものである。舞はその様子を知ってる。退院の花束を買ってるときに祐一が頼んでいたからだ。見ないふりしてたりするのだ。そして、三人は荷物を両手に持って病院を後にした。卒業式に間に合うことに佐祐理は素直に喜んでる。舞と共に卒業できるのだから。
「皐月さん、何をなさってるのでしょうか?」
「え? お兄ちゃんを起こすために、裸エプロンっていうのを」
僕の部屋でそんなことをなさる実の妹は、困ったチャンであると思う。それに関して好かれてるというか、愛されてるなぁという自覚はあるものの、これでも付き合ってるというか、これから先も愛し合う予定の女性が居る僕としてはどうにかしてこの現状を脱却したいものだ。父さんも母さんもこのあたり寛容というか、諦めたというか。
「さ、つ、き、さ、ん」
笑顔の殺意。というか、怒気。友達だけどライバルみたいな二人が怖いです。輝夜ちゃん、僕を助けてください。
「ん~、もう見つかっちゃいましたか」
「やろうとしてる事が分かりますから。さ、皐月さん、早く朝食食べないと遅刻しちゃいますよ」
「そうだね。お兄ちゃんも早く着替えてね」
下着やら服を全部持って行く皐月。後ろ姿見せたら駄目だと思う僕だが、言う勇気は僕にはありません。その眼福光景を見ながら、今度輝夜に裸エプロンしてもらえないか頼もう。そう考えるあるときの朝だった。